食卓に木の器があるだけで、雰囲気が和み、心が豊かになります。
木の器は、単なる食事の為の道具ではなく、食卓をより温かく和ませるアイテムです。

木の器は陶器と比べると壊れにくい、保温性が高い、口当たりがいいなどの特徴があります。
そしてなによりも、ひとつひとつ木目や色が違い、この世にたった一つしかないという特徴があります。


 

「森の器」を運営しているひきみ森の器工芸組合は、島根県匹見町にあります。

匹見町は地理的に日本海側と瀬戸内海側の両方の気候の影響を受け、 また
標高も200mから1300mと高低差があるため、日本でも有数の樹木の種類が
豊富な場所となっており、その数は150種とも200種とも言われています。

この豊富な樹木をかつて木炭にして出荷していましたが、その後はチップ材とし
て出荷するだけでした。 そこで木材をもっと付加価値の高い木工品に加工する
ため、第三林業グループが発足しました。

[第三林業とは]
第一林業: 木を木って販売するだけの採集型林業
第二林業: 杉や桧だけを育林
第三林業: 木の加工技術を持ち、森林を育てながら自然を減らさない森との共存型林業

第三林業グループでは、これまであまり器として加工されることがなかった雑木を使い、
椀や皿を中心に製造してきました。 それまでチップとしての用途しかなかった、小径木
の雑木を器に加工することで、付加価値の高い製品を作ることができるようになり
森林資源の有効利用
にもなっています。

ひきみ森の器工芸組合は、平成5年に第三林業グループから独立した3人のメンバー
で多種多様な広葉樹の特性を生かした椀、皿、ボール、盆などを製造しています。
(第三林業グループは、すでに解散しています。)

森の器は、特別な時に使用する器ではなく、毎日の生活の中で使うことを目的とした器です。
そのため、器によく使われる漆ではなく、ポリウレタン塗料を使用しています。
(ポリウレタン塗料は食品衛生法に適合した安全な塗料です)
熱いもの、冷たいものも大丈夫ですし、油や醤油、ソースなども気にすることなく使用できます。
使用後は、食器用洗剤で洗って、自然乾燥をするだけで特別な手入れは必要ありません。
学校給食や、レストランなどでも使われている、普段使いの木の器それが「森の器」なのです。